“本物” (山戸)

彼は本物だ。満遍なくついた贅肉はまるで鎧。彼の腹の肉は揺れない。ゴム毬のような大きな体は中大混声において圧倒的存在感を放ち、ベースに安定とスケールをもたらす。

彼は本物だ。スタ丼で鍛えられた大食漢ぶりは、団随一である。彼はリンゴを一口で丸かじりできる。ウイダーは彼に必要ない。彼にとって牛丼一杯が「10秒飯」だからである。

彼は本物だ。彼を動物に例えるなら「イノシシ」。外見からは想像もつかない速度を誇る。全力で走る山戸に追いつく脚力。80kgの体重・質感で獲物を追う時の迫力。どれもイノシシのそれである。

彼は本物だ。彼は歌い手であると同時に、打楽器でもある。彼の腹太鼓は締まりのある良い音がする。一発芸にしてはクオリティが高すぎる。彼にしかできない芸当だ。金を払ってでも聴く価値がある。

彼は本物だ。彼の笑顔からは肉汁と優しさが滲み出る。責任感も強く、ダメなことはきちんと叱る。オケ部の手伝いも快く引き受けてくれる。頼れる先輩だ。

彼の名前は「SYO TERAMOTO」。
まぎれもなく、彼は本物である。

-寺本さんへ-
ニンニク屋行きましょう

山戸

wmd

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